不動産会社の株式会社大和(市内三ノ十)の佐藤隆政社長(67)は、大の日本酒党だ。宴会でも、「とりあえずビール」ではなく、最初から日本酒で「カンパーイ」派。旭川の乾杯条例を厳守する、正しい酒飲みだ。

 その佐藤社長が感激したのが、男山がコロナ禍の被害を逆手にとって命名して発売した「諸事情酒」だ。

 今年の酒米の生育が進む中で、新型コロナのために大量の在庫が発生し、来季以降の仕込み量を大幅に減らさなければならい状況。米作り農家にも、深刻な影響が出る。

 「農家のことを思い、税務署と折衝して、味を再調整し、びん詰めをし直して、破格の値段で売り出す。その男山さんの心意気に感激しました」と佐藤社長。

 新聞記事を見てすぐに自分用に八箱、九十六本を購入。その後、地元の酒蔵を応援するのに併せて、自社のPRにもつなげようと考え、千本を購入した。

 佐藤社長の趣味の一つに「川柳」がある。狩猟で山を歩いたり、スキーをした後に、一句ひねる。そこで、「諸事情」や地元の酒、コロナなどを主題に、明るく元気になる川柳や短歌、詩などを作って、会社に届けてくれた人、先着三百人に男山「諸事情」(七百二十㍉㍑)一本をプレゼントすることにした。

 佐藤社長は「川柳でも、短歌でも、詩でも、型にはまらなくていいが、コロナ不況を乗り越えるための応援メッセージがほしい。応募作品の中から、心温まるもの、面白いもの三十点に、もう一本『諸事情』を進呈します」と笑顔だ。

 応募は、今月十七日(月)~三十一日(月)の午後三時~同五時までに、大和の事務所に、住所・氏名・年齢・職業を明記して届けること。

 佐藤社長の一句。「コロナ禍に 復興夢みし 盃眺め」――。