旭山動物園内にある「循環型農園」で十九日、収穫祭が行われた。

 同農園は、北海道コカ・コーラボトリング(本社・札幌)と旭山動物園が中心となって二〇一〇年に開墾。地域の高校生らが野菜やコメを育て、収穫物を動物の餌として活用する、そして、動物たちの排泄物から作った堆肥を利用して野菜を作る、という食物の循環を学ぶ環境教育プログラムだ。

 たいせつ幼稚園の園児や、旭実高、旭農高の生徒、サポート役で北海道コカ・コーラボトリングの社員らが参加して収穫作業をした。

 今年は、ナス、ピーマン、トマト、長ネギ、ジャガイモ、スイカ、カボチャなど全十一品目を収穫。園児らは「ナスとネギをとったのが楽しかった」「これから動物たちにあげるのが楽しみ」と笑顔だった。収穫物はチンパンジーに餌として与え、食べる姿も見学した。

 旭実高旭山ZOOサークルの甲斐未唯那(みいな)さん、若松心々南(ここな)さん(ともに三年)は「一年生の時から参加していますが、今年の収穫が三年間で一番良かった。園児のみんなも頑張って収穫してくれました」「畑や自然に興味があったので、この活動はとても勉強になりました。これからも趣味として畑を続けていきたいです」と笑顔で語った。

 旭山動物園の坂東元園長は「ここに関わる子どもたちが、自分の食べるものがどのように作られているのかということを、社会人になる前に学んで巣立ってほしい。また、学校とは違うかたちで多くの大人と一緒に活動するという経験は、いろんな意味で成長できる機会だと思います」と話した。