みなと歯科クリニック(市内南五ノ二十六)の中港誠幸院長(48)が、自身の野球人生などを書いた『傷だらけのエース スポーツ歯科医になった野球少年』を、あいわプリント(市内三ノ四)から自費出版した。

 同書は、中港さんが中央リトル、中央シニア、旭北高、岩手医大と野球を続けてきた中で学んだことなどが、エピソードとともに綴られている。中でも、小中高と同じチームに所属し、米メジャーリーグで新庄剛志や小宮山悟の通訳として活躍した岩本賢一さん(現・北海道日本ハムファイターズ球団職員)が、中学最後の試合で投げた“奇跡の一球”について「私の人生の中で大きな位置を占めていて、忘れられない思い出」と当時を振り返る。

 中港さんは今年二月、野球やフットサルの練習のほか、筋力トレーニングなどを行える室内練習場をクリニックの敷地内に開設した。「私は野球に育ててもらったので、これからは恩返しをしていきたい。ここでトレーニングした子どもたちが甲子園に行ったり、将来プロになって活躍してくれたらいいですね」と期待を込める。

 「シニア時代の奥山監督から教わった言葉『球道即人道』が私の座右の銘です。根性、集中力、礼儀、思いやりの心など、野球から学んだことは数知れません。そして、たくさんの出会い(財産)を得ることができました」と中港さんは話す。

 同書は、ジュンク堂書店旭川店のほか、みなと歯科クリニック、あいわプリントなどで購入できる。百二㌻、A5判、本体価格千五百円。