ドイツ、ポーランドを旅した六人が、絵画やコラージュ、現代アートの手法など、多様な表現方法を用いて作られた作品を展示する、「ワルシャワ・アウシュヴィッツ・ベルリン・ミュンヘンを巡る記憶と記録 つまずきの石展」がこども冨貴堂(七条買物公園)のギャラリーキッズで開催中だ。

 ヨーロッパの街角に、十センチ四方の真鍮のプレートが埋められている。それはホロコースト犠牲者の名前、生年、死亡した場所などが刻まれ、「つまずきの石」と呼ばれている。ドイツ人芸術家のグンター・デムニヒによるプロジェクトで、一九九三年からヨーロッパを中心に七万五千個以上が埋められているという。

 出展者の一人、桔梗智恵美さん(48)は「つまずきの石は、普通の住宅街や道に埋められていて、私は旅行中、一つしか見つけられませんでした。気が付かなければ踏んで通り過ぎてしまうこともあるそれは、忘れても何度でも思い出せるよう、自分を犠牲にして、戦争の後の文化や生活に対して『じゃあ、あなたは今、どうする?』と問いかけているように感じました。この展示を通して、旅の前後を含め、私たちが感じたことや気が付いたことを伝えられればと思います」と話した。

 十五日(日)まで。入場無料。午前十時から午後六時(最終日は午後四時まで)。問い合わせは、同店(TEL25―3169)へ。(作田穂菜美)