市教育委員会は十七日、市内の小学生をレンタルバスで旭山動物園に招待するNPO法人旭山動物園くらぶ(森禎宏理事長)に感謝状を贈った。

 同法人は、子どもたちが動物園を見学して、命の尊さや野生動物との共生などを学んで欲しいという思いで、二〇〇九年度から事業を始め、十一年目。昨年度までの累計は、バスの台数で八百三十六台、金額にすると二千九百二十七万七千二百六円となっている。

 また同事業では、児童を送迎するだけでなく、園内での解説やこども牧場でのふれあいなど、動物園スタッフによるガイドも用意されている。森理事長は「この事業は私たちが行う取り組みの中でも、最も重要なものと考えています。新型コロナの影響で、売店の売り上げなども大きく減ってしまいましたが、今年度も実施できました。たくさんの児童が動物たちと触れあい、命の尊さを感じてもらえたら」と話す。

 黒蕨(くろわらび)真一教育長は「コロナ禍で、子どもたちは制約のある中で毎日を過ごしています。校外に出て動物園で学ぶことは気分転換になり、子どもたちの心が明るくなる良い機会にもなりました」と感謝の言葉を述べた。(東寛樹)