グリーンテックス(旭川市、佐藤一彦社長)とヤマザキ(静岡県吉田町、山崎朝彦社長)は十九日、記者会見を開き、グリーンテックスがヤマザキに株式の四三%を譲渡し、資本提携したと発表した。

 会見にはグリーンテックスの佐藤社長とヤマザキの山崎寛治会長が出席した。

 グリーンテックスは一九六一年創業。生態系を重視した土壌改良に半世紀以上にわたり取り組んでいて、土壌分析調査や解析、土壌改良剤の培養製造、下水汚泥無臭堆肥化、緑のメンテナンス事業などを行っている。

 ヤマザキは一八九〇年創業。安心安全で美味しい「家庭料理の豊富なメニューの商品化」を理念としている大手惣菜メーカー。土づくりからの野菜生産に取り組んでいる。八年前に市内近文に建設した旭川工場のほか、全国に四つの生産拠点を持つ。

 佐藤社長は「事業継承の支援先を摸索していたところ、工場から出る野菜くずの堆肥化で取り引きのあったヤマザキさんが支援してくださることになった」と経緯を説明した。

 山崎会長は「これまでの取り引きを通じ、グリーンテックスさんとは土づくりに関し、共通の理念を持っていると感じている。グリーンテックスさんの仕事は連携に値すると考えた」と資本提携の理由を説明した。

 今後について、佐藤社長は現在グリーンテックスがベトナムで進めている土づくりに関連し、「ベトナムでの野菜栽培をヤマザキさんと一緒に取り組みたい」と抱負を語った。

 山崎会長は「コロナの影響から外で食事をする機会が少なくなり、惣菜を使った食事が強い潮流になっている。安全な野菜生産の源流となる土壌づくりをグリーンテックスさんと取り組む」と連携を強調した。

 資本提携で、山崎会長はグリーンテックスの非常勤取締役に就任した。 (佐久間和久)