旭川福祉専門学校(東川町)の介護福祉科の一、二年生二十三人が十二月十五日、町内の福祉施設に贈るリースとクリスマスツリーの製作と、ローズマリーのエッセンシャルオイル・フローラルウォーターの抽出を行った。

 ローズマリーは同年六月、町内の農家・松家源一さん(72)から、苗二百本を譲り受けて育てた。リースの素材の十種類ほどの花も学生たちが育てて、ドライフラワーにして保存していた。

 学生たちはローズマリーの枝の加工しやすい部分を切り取って、思い思いの形状にし、花で飾り付けた。

 日本人のほか、ベトナムやインドネシア、中国、ネパールなど外国人留学生が多く、お国柄によって飾りつけも様々。一時間ほどかけて、作り上げた。

 井上直也さん(19、一年生)は「一度作ったことがあるけれど、形を整えるのが難しい。お年寄りたちに贈るのだから、一生懸命作ります」と懸命に取り組んでいた。

 その後、三グループに分かれ、クリスマスツリーづくりに取り組んだ。

 隣の教室では、蒸留器を使ってローズマリーのエッセンシャルオイルの抽出が行われた。フローラルウォーターはエッセンシャルオイルを抽出する時に作られる、芳香蒸留水のこと。殺菌作用があり、代謝や消化の促進効果も期待できるという。

 ローズマリーで町民の健康な暮らしを実現しようと作られた「東川すこやかくらしプロジェクト」の会員で、アメリカ生まれのテリー・リー・ナガハシさんが講師となり、エッセンシャルオイルについて説明し、「海外では肉料理にローズマリーが日常的に使用されている」と紹介した。その後、学生たちは各自持ち帰り用に、フローラルウォーターを小さな容器に移し替えた。

 学生部長の新田成彦さん(45)は、「学生たちはローズマリーのほか、多くの花を校内で栽培しています。経験上、花に関心を持つことができると、卒業後、介護や子どもの施設での仕事に付いた時、大きなプラスになります。折に触れ、学生たちに花の効用を説いています」と話す。(佐久間和久)