旭川東高校(六ノ十一)で一月二十八、二十九日の二日間、中庭ランタンプロジェクトが行われた。

 同校一、二年生の生徒会執行部員が中心となって進める、三年生応援企画の一つ。校内の中庭に同校の標語「シマレ ガンバレ」の文字を雪で立体的に形づくり、それをLED電球と紙袋でつくったランタンで装飾した。

 今年度はコロナ禍で、全校生徒が集まるイベントは行われず、二十九日に予定されていた予餞会も中止になった。お世話になった三年生に、別の形で感謝や激励の気持ちを伝えたいと考え部員たちが企画した。

 在校生全員が参加し、一年生が雪文字、二年生がランタンの制作をそれぞれ担当。ランタンに使われた紙袋には、三年生へのメッセージが書かれている。

 日が暮れて、ランタンが点灯されると、中庭が見られる教室の窓には生徒らの顔が並び、光をまとった雪文字を眺めていた。

 プロジェクトを担当した、執行部員の浜出晋作さん(一年)と齋藤時広(ゆきひろ)さん(同)は、「三年生に直接会えるわけではなく難しい部分もありますが、様々な工夫をして一、二年生の思いを伝えていきたい」(浜出さん)、「様々なイベントが中止になり、三年生は高校生活最後の年を楽しめなかったと思う。感謝を伝えるとともに、これから受験を控える三年生を激励したい」(齋藤さん)と思いを語る。

 また、このプロジェクトに加えて、生徒玄関近くには、三年生への応援メッセージを記入して貼ることができる「合格ダルマ」が置かれている。そのほか、さらに別の企画も、三年生が卒業するまでに実施していく予定だという。(東寛樹)