立春の日の三日早朝、男山(永山二ノ七)で生酒「男山 立春朝搾り」の出荷作業が行われた。

 「立春朝搾り」は、日本名門酒会が全国の協力蔵元に呼びかけて、地元の加盟酒販店と協力して一九九八年にスタート。毎年、全国の蔵元が立春の日の早朝に一斉に搾った生原酒を瓶詰めして、酒販店の店主らがラベル貼りなどの仕上げ作業をおこなう。その後、地元の神社でお祓いをして出荷する“縁起酒”だ。全国の四十四蔵が参加しており、道内では二〇〇四年(平成十六年)から男山だけが参加している。

 今年は新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、加盟店が共同作業で行うラベル貼りは中止。神主のお祓いを受けた約一万五百本を加盟店各社が引き取りに蔵を訪れた。

 同蔵の山崎五良取締役は「例年通り酒屋さんに来ていただいて作業することはできず残念ですが、お祓いして頂いた縁起の良いお酒です。新型コロナウイルス感染拡大の早期終息を祈って楽しんで頂けましたら幸いです。例年同様美味しく仕上がっています。フルーティーな香りとフレッシュな味わいをお楽しみいただけます」と話していた。

 七百二十㍉㍑入り千七百六十円(税込)。販売は終了していて、予約客に届けられる。(工藤森)