「あと一カ月もすると、稚魚を川に放流します」と忠別川の自然に親しむ会の北島惇二会長は雪解けが待ち遠しい様子。

 同会は二〇〇九年から毎年三月下旬、サケの里親たちがふ化させた稚魚を忠別川に放す放流会を開いている。

 北島さんは今冬千三百粒の受精卵を譲り受け、二カ所でふ化させた。忠別川の緑東大橋近くのワンドに流れ込む湧き水周辺に造成した人工産卵床と自宅水槽だ。受精卵は正月ごろふ化し、順調に育っている。

 北島さんは「産卵床の稚魚は、今の時期は石の下に身を潜めていますが、そのうち泳いでいる姿を見ることができます」と話す。

 今年の放流会は三月二十日(土)を予定。近くの幼稚園の子どもたちや父母がふ化させた約二千五百匹の稚魚を放流するという。