コロナ禍で延期になっていた旭川歴史市民劇『旭川青春グラフィティ ザ・ゴールデンエイジ』本公演の上演が今週末に迫った。出演者らは連日、本番に向けて熱のこもった稽古を行っている。

 昨年五月、新型コロナ感染拡大の影響から、八月に予定していた本公演の延期が決定。六月ごろから、ビニールシートで仕切って台本の読み合わせをするほか、シーン別に区切って少ない人数で行うなど、様々な方法で稽古を進めてきた。その後、本番が近づくにつれて徐々に稽古の回数を増やすなどして、今年一月には実際の舞台の市民文化会館小ホールでの通し稽古も行った。

 また昨年十二月には、十二歳のヴィクトル・スタルヒンと五歳の堀田綾子(後の三浦綾子)を演じる子役がオーディションで選ばれた。スタルヒン役の田中銀河さん(16)は「大人数での芝居は、間の取り方や声の出し方などが難しいけれど、楽しみ。役柄の成長の物語を感じてもらいたい」と意気込む。綾子役の池本夏希さん(9)は「大きな声や表現で演技ができれば。見に来てくれたみんなが笑顔になれる劇にしたい」と話す。
 演出の高田学さんは「最初のオーディションから足かけ三年です。ここまで来たら、何事もなく本番を迎えたい。出演者にはこれまでの集大成として、持っているものを出し切ってもらいたいですね」と語る。

 本公演は、三月六日(土)午後七時、七日(日)午後二時から、市民文化会館小ホールで行われる。全席指定。

 問い合わせは、まちなかぶんか小屋内の事務局(TEL23―2801)へ。(東寛樹)