「新郷土たかす」(発行・新郷土たかす編集委員会)の第五十九号が、このほど刊行された=写真。

 一九六二年(昭和三十七年)「文藝鷹栖」として創刊し、八七年(同六十二年)に「新郷土たかす」と改題した。特集記事を設け、鷹栖町民や同町の関係者からの寄稿で年一回発行している。

 特集「私の宝もの」には二十二人が寄稿している。鷹栖町在住の平山三奈さんは、「マイネーム、イズ」と題して次のように書いている。

 「私の『みな』という名前は、生まれ月である六月の古名『水無月』に由来している。小学生の頃、子供向けにリライトされた『吸血鬼ドラキュラ』を読んでいたら、『そしてミナも…』という題名の章があって、ぎくりとした。ヒロインの名はウィリアムミナ・ハーカー、その愛称がミナ。同名のヒロインの運命が気になり、急いでページをめくったことは言うまでもない。…(中略)…友達がアイヌ語で『ミナ』は『笑う』という意味なんだと教えてくれたこともある。嬉しかった。ちなみにロシア語では『地雷・機雷』などの意味がある。スペイン語では『鉱山・金鉱』。スリランカのシハラ語では『宝石』。まさしくこの名は、私の宝もの」

 「写真で見る鷹栖市街地」と題し、明治から昭和三十年代にかけての写真十六点の掲載や、「鷹栖町歴史秘話 北海道庁と村役場移転の戦い」(岩井博・記)、「鷹栖最初の入植者たち」「鷹栖八幡神社にあった絵馬が」(側彰・記)、「森孝蔵(義祖父)の開墾の地を訪ねて」(中村道子・記)の記録物語。短歌や俳句、詩、川柳、五百字小説などの文芸欄も。

 次号六十号の特集は「であい」。原稿はおおむね二千字(四百字詰め原稿用紙五枚)で、原稿と関連ある写真を一枚添付すること。原則、本名とするが、やむを得ない場合はペンネームでも可。文芸作品や鷹栖町内を写した古い写真、イラスト、絵なども募集している。

 六十号の発行は二〇二二年三月の予定。原稿締め切りは二一年十一月末日。

 送付先は、新郷土たかす編集委員会事務局 側 彰(〒071―1251 鷹栖町11線10号、メール gaatks@hotmail.co.jp)へ。

 同誌は、鷹栖町の篠原商店と旭川冨貴堂末広店で販売している。一冊千三百円(税込み)。  (佐久間和久)