春光1ノ9ノ13・TEL73-3206

 食べ物は、美味しいことが第一。だけど、味とともに盛り付けの美しさも大切だと、この店でつくづく思わされた。

 その一品が、ランチの寿司、天ぷらセット(千六百円)。初めて見た立体的な上下二段の器に、寿司がホタテ、ボタンエビなど五貫、天ぷらがシイタケ、ナス、エビなど六種ものっている。うわあ、どこから食べようか。食べる前からワクワクしてくる。寿司ネタはどれも厚く、天ぷらはカリッと揚がっており、美味しいこと。

 続いて、やはりランチのばらちらし(九百六十円)。お洒落な木製の丼の中に、イクラやサイコロ状のサーモン、カンパチなどが宝石のように色彩豊かに散らばっている。どちらもボリュームたっぷりだ。

 店がオープンしたのは二〇一九年十二月。店主の福沢将人さん(47)は、大学卒業後に訪れたニュージーランドの日本食レストランで、一年間アルバイトをし、そこで和食の魅力に取りつかれた。帰国後、寿司職人としての修行を積み、念願だった自分の店を持った。店名は、初心に戻ってニュージーランドの店と同じにしたそう。

 野菜ソムリエの資格を持っていることもあって、目指すのは「さかなと野菜、日本酒にこだわった肩肘の張らない寿司店」と福沢さん。残念ながら、コロナ緊急事態宣言中はランチだけで、メニューも旬野菜の天丼(八百八十円)などに限定されていた。しかし、宣言解除後は、ランチの握り寿司九貫(千五十円)、生ちらし(千百円)、いなり寿司(二個二百円)、鉄火巻き(一本二百二十円)などすべてを復活させる。さらに、夜の部も再開し、寿司のほか揚げ物、刺身、焼き物、サラダなど豊富なメニューを用意している。全国各地から取り寄せた選りすぐりの日本酒も見逃せない。

 日・祝日定休。営業時間は午前十一時三十分~午後二時三十分、五時~九時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 医療センターに行ったあと、薬局に寄るために信号待ちをしていると、目に入るのがこのお店。気になって仕方がなかった。

 先日、お店の前にあったランチメニューを見たら、なんとなく美味しそうな予感。入ってみたら、店内もすっきりしていい感じ。迷った末、シンプルに九貫の握り寿司にしたら、運ばれて来てビックリ。この器は何だ? 立体的。こんなの初めて見た。

 写真を撮って、みんなに見せびらかした。味はもちろん美味しかったよ。医療センターに行くのが楽しみになった。