末広3ノ2 TEL53-4857

 六合中学校のグラウンドの横にいつもピカピカに磨かれた玄関のお寿司屋さんがあります。今年で三十年を迎える「すし処 魚勝」さんです。ため息が出るほど手入れの行き届いた店内と、中央にあるカウンターは圧巻。

 「初めての人には、お任せ握り(三千六百七十五円~)をおすすめします」と、優しく穏やかに話すご主人の久保田勝三さん(59)。春夏秋冬の旬の種を、十二、三種類握ってくれます=写真。

 今が旬の〆さば、牡蠣、こはだ、真いわし、ウニなどを手際良く準備するご主人。カウンター席から視界を遮るものは何もないので、最初から最後まで握る姿を見ることができます。リズミカルで、無駄の無い動きは見飽きません。そして、全ての寿司が握り終わって出てくると「ワ~!!」と自然に声を上げてしまう美しさ。

 店内は静かでゆったりと食事が楽しめる雰囲気です。

 営業時間は午後五時半から十時半まで。月曜定休。

(取材・佐藤日奈子)

ケロコからひとこと

 お寿司屋さんは、知らない店だと入りにくいかもしれません。特にここは、高級そうで――。お店に一歩入ると、清潔で整然として、おいしい予感。

 初めてのお店では、お任せ握りを頼むのが一番。目の前に並んだお寿司の美しさに思わず見とれてしまいます。透明感があり、キラキラ輝いているのです。極上のネタは幸せを運んでくれます。

 ご主人の握る姿を見ていても飽きることがありません。心を込めた本当に丁寧な仕事です。

 穴子の白焼きが人気だと言うので食べてみると、「これだけを食べてお腹一杯になってみたい~」と思う美味しさ。ここは最高のお寿司屋さんです。

2009年10月20日号掲載