旭町2条3丁目 TEL51―3454

 国道40号を旭橋を渡って道なりにカーブすると、すぐ右手にある和菓子店が「村上菓子舗」です。店舗販売とスーパーや売店などへの卸売りをしています。

 創業から五十年、店主は二代目の村上利彦さん(52)。餅作りの休みは元旦だけ。毎朝四時起きの生活が一年中続きます。

 店内のショーケースには大福を中心に焼き菓子など十数種が並びます。まず目に飛び込むのが「豆大福」(百五円)。ずっしりと重量感たっぷりの大福を割ると、中にはつぶ餡がびっしり詰まっています。餡の甘さと豆の塩味がマッチした逸品。餡の甘さが控えめなこともあり、つい二個目に手が伸びてしまいます。

 直径が四㌢ほどの「一口ぽてと大福」は一個三十一円の一押し看板メニューです。特製のジャガイモ餡は甘さの中にジャガイモの味わいがしっかりと感じられます。一口大なので「気が付くと何個も食べてしまった」という人も多いはず。ちなみに記者も大福の後に三個をペロリと食べてしまいました。

 「甘納豆三角もち」は三角形にカットした餅が五切れ入って三百十五円。十年前から販売し、今や根強いファンが多い商品です。甘納豆の甘さを手助けするように餅にはほんのりと甘みがあり、これまでの豆餅とは違った味わいが楽しめます。「もち米と甘納豆ってまるで赤飯でしょう」と笑う村上さん。

 この辺りは多くの商店が軒を並べるみずほ通商店街。ご近所の人たちや学校帰りの学生さんが寄り道をして買い食いするそうです。「学生さんは消費税をサービスしています」と笑顔の村上さん。おすすめの和菓子屋さんです。

 午前八時から午後六時まで。日曜定休。

(取材・草嶋一介記者)

ケロコのひとことメモ

 31円の一口ぽてと大福。これは安い!おいしい。ちょっと甘い物が食べたい時に最適です。つい2個、3個とたべてしまうけれど…。

 いつも車で前を通っていましたが入ったのは初めて。もっと早く来ればよかった。大福やしょうがまんじゅうなど色々買ってみたけれど、どれもお茶に合って幸せな味。

 中でも一番気に入って、またすぐに買いに行ったのは、甘納豆三角もち。くせになるおいしさです。甘過ぎず、くどすぎず、バランスが絶妙。あら、また食べたくなって来た…。

2012年05月08日号掲載