亀吉2条1丁目TEL22―0468

 国道12号大橋の手前を右折して百㍍。餅菓子専門「おぎ乃」があります。店舗は工場直結の直売店です。商品は主にスーパーなどに卸販売されます。

 創業約六十年、二代目の荻野和彦社長(57)は二十年前にこの地に工場を移転する際、近所の人たちが気軽に足を運べるようにと直売店を開店したそうです。

 ショーケースには大福や串団子、どら焼き、きんつば、すあまなどがズラリと並びます。取材中にも近所のお母さんや子供連れなど何組ものお客さんが来店しました。「しょうゆ団子売り切れかぁー。残念」と親しげな会話が聞こえます。やはり対面販売は良いですね。

 毎年五月の末になると従業員総出で近郊の山にヨモギを摘みに出かけるそうです。その量は数百㌔。「おぎ乃」の年中行事だそうです。「年配のスタッフは慣れたものでハイキング気分で参加しますよ」と荻野社長。このヨモギがこれから一年、草団子に使われます。

 「旭川は、半径二十㌔で食材が全部揃うまちなんだ。どういうことか分かるかい?」と尋ねられました。餅菓子の原料となるもち米も黒豆も小豆もヨモギも、全てすぐに手が届くところにある、そして使う水は良質。「旭川はそういうまちなんだよ」と。

 しかし荻野社長はそれを店の売り文句にしたくないと言いいます。「何も考えず先入観なしに〝美味しい〟と感じてもらうほうがずっとすごいことです。餅菓子屋は元来、子どもやお年寄りが小腹を満たすためにあるものですから」と笑います。

 地場に根ざしたひたむきなお菓子屋さんです。ぜひ足を運んでみてください。

営業時間午前八時半から午後七時まで。

(取材・草嶋一介記者)

ケロコのひとことメモ

 甘い物を食べて熱いお茶を飲むと、ホッとします。1日の疲れが取れるような気がします。「おぎ乃」さんの名前は知っていましたが、ここに工場に併設した直売店があることは知らなかった。最近はまっているパン屋さんに行く途中に見つけて、早速いってみました。

 羊かんロールや、お砂糖をまぶしたドーナッツを見て、父を思い出しました。甘い物が大好きで、よく食べていたのです。最近はあまり見かけなくなったと思っていたら、ここにあった!。

 御主人は「駄菓子屋」ならぬ「駄もち屋」を目指すと話していましたが、大福も串だんごもおいしかったぁ。また買いに行きます。