旭川市神楽5条8丁目

TEL62―8383

 国道237号通り沿い、旭川大雪アリーナのななめ向かいにある「エントラストキッチン」にお邪魔しました。

 お店の最大の特徴はメニューがないこと。料理は全てシェフのおまかせです。食べることも作ることも大好きでたまらないオーナーシェフの小田秀和さん(43)が一昨年、脱サラして店を構えました。

 美味しいものを食べるとその味を再現してみたくなる性分で、出張が多かったサラリーマン時代に食べ歩き、足で稼いだ知識がレシピの源だそうです。ですから料理は和食、洋食、中華の垣根にとらわれません。

 二千円からのおまかせメニューで、「二千五百円で」とか「三千円で」と注文します。ただし三千円以上は予約が必要です。料理は必ず個人盛り。そこは小田さんのこだわりです。「あずましいでしょ」と笑顔でひと言。

 前菜、旬の刺身、パスタ、サラダ、パン、デザートからなる二千円のメニュー=写真。魚は毎日、小田さんが魚屋さんに足を運びます。エビの頭やカニから取った出汁で作るパスタは大好評で、小田さんも「店の看板」と言うほどの自信作。濃厚な味わいは癖になります。

 自家製パンは香辛料にクミンが入っていて、シソに似た香りがほのかに鼻をくすぐります。

 「何か美味しいもの食べたい。そんなときはぜひどうぞ」と小田さん。何が出てくるのだろう、ワクワクしますよ。

 午後五時から午後十時半まで。日曜・月曜定休(取材・草嶋一介記者)

ケロコのひとことメモ

 この店に最初に行ったのは料理教室。あまり料理を作らなそうな友達から誘われて行ってみたら楽しかった。

 定期的に通うのはちょっと無理だけれど、習いたい料理のときだけ行けるシステムが気に入りました。

 料理教室がユニークなら、お店のシステムもユニーク。すべて、おまかせ料理です。2000円でどんな料理が出てくるかと思ったら、品数も多く、旬の食材も使って、和洋中とバラエティ豊か。ここはおすすめ。ぜひ行ってみて下さい。

2013年01月29日号掲載