4ノ5・TEL26-8138

 旭川でおいしいイタリアンのお店は?と尋ねると、多くの人がここを教えてくれます。今年六月に移転した「オステリア 仁泰(キミヒロ)」さんにお邪魔しました。

 木と白を基調にした店内、カウンター越しにはピカピカのワイングラスがズラリ。立派なワインセラーには赤・白・スパークリング合わせて四十種類ものワインが並びます。

 メニューはピッツァやパスタといったイタリアンの定番に加え、旬の魚介や野菜のメニューも。「変に飾らず、シンプルに奥深く、本来のイタリアンを目指しています」と長登仁泰(ながのぼり きみひろ)オーナーシェフ。まずは前菜の「道内産牛の胃袋、ハチノスとギアラのトマトソース煮込み〝仁泰のトリッパ〟」(千五十円)からいただきます――。

 トリッパとはイタリアの郷土料理で、牛の内蔵のトマト煮込み。通常はハチノス(第二胃)が一般的ですが、こちらはギアラ(第四胃)も使っているのが特徴です。牛のうまみがしみ込んだトマトソースに、心地よい弾力とクセのないハチノス。驚くほど柔らかな食感のギアラに、ほっと体の力が抜けるおいしさです。「ギアラを加えることでうまみが出ると修行時代に気付き、自分の名前まで付けてしまいました」と長登さん。これだけで、ワイン一本空けてしまいますね。

 続いて、ピッツァの定番「マルゲリータ」(千円)。パリッと一口、その瞬間に新鮮なバジルの香りとトマトのうまみ、モッツァレラチーズの優しい酸味が絡み合い、口いっぱいにおいしさが広がります。食材は道産と、イタリアやスペインなど欧州の〝いいとこ取り〟をしているとのことです。

 長登さんは東京の大学へ通っていたころにイタリアンと出合い、料理の道へ。本場イタリアで学んだシェフが営む東京のレストランで修行を積み、〇三年に買物公園通りで創業しました。

 「特別じゃなくていい、ただ美味しく食べていただければ。メニューも長年変えていませんが、同じメニューしか食べない常連さんもいるんです」と笑う姿に〝道を究める〟ことへの情熱を感じました――。

 日曜定休(月曜祝日の場合は月曜休み)。午後六時から午前零時まで(ラストオーダー午後十時)。(取材・太野垣陽介記者)

ケロコのひとことメモ

 旭川でイタリアンと言えば、「キミヒロ」とすぐに名前が出てきます。そのお店があるはずの場所に行くと、あらら、ないわ、と驚いた人もいるでしょう。近くに引っ越したんですね。

 中に入ると、とても居心地の良い空間が広がっています。オープンキッチンなので、カウンターに座ってクルクルと動き回りながら手際よく料理をつくるオーナーシェフの姿が見られるのも楽しみの一つです。

 パスタやピッツァが美味しいのはもちろんですが、トリッパがすごーい。添えられたバケットをお代わりしたくなりました。ぜひ、おいしいイタリアンを味わってください。