緑町19・TEL52-8824

 イオン旭川西ショッピングセンターの近く、緑町の住宅街にある「和食や 高はし」さんにお邪魔しました。五年ほど前まで、創作和食の先駆けの店としてパリ街(四ノ六)で十五年にわたり営業していたお店です。

 店主の高橋弘彰さん(55)は、なんと五十歳を目前に店を閉め、長野県の山奥にある有名旅館に単身で修行へ。三年間修行に励んだそうです。「料理の発想が頭打ちになっちゃってね。プライドを捨てて基本から学びたいと思ったんです。妻や子どもには止めてもムダでしょ、って言われてね」。

 修行を経て、さらに幅が広がったという創作和食をいただきます――。まずは「トントロあみ焼き山椒正油」(五百円)。目の前でトントロの塊肉を焼いていると思いきや、出て来たのはお刺身のように厚切りにされて並んだトントロ。ほのかな炭の香りとトントロ独特の歯ごたえ。薄口の醤油にピリッとしびれる山椒がアクセント。おいしくてオリジナリティあふれる逸品です。

 子どもから大人まで人気なのが「えびと長芋の春巻揚」(六百四十円)。ザクッとした歯ごたえの春巻の中には、塩気のある生ハム、プリプリのエビ、シャキっとした長芋。甘めのスイートチリソースで、ビールのツマミにもなりそうです。

 「ふきのとう豆腐わさびあん」(六百円、七月ぐらいまで)は、ふきのとうを練り込んだ豆腐を揚げて、そばつゆあんとワサビで仕上げた、これまた他に無い料理。カリッとした外側の中には、とろけるような食感のフキの香りの豆腐。そばつゆとワサビとの相性もバツグンで、とても上品な味わいです。一番手間暇がかかるので、閉店後に時間をかけて仕込んでいるのだとか。他にも、道産の肉、魚、野菜を使ったメニューがずらり。価格もリーズナブルです。

 「メニューを見て、この姿ってなかなか想像付かないと言われます。ここでしか食べられないし、作れない、そんな料理を楽しんでください」と高橋さん。基礎から学び直したという情熱が存分に伝わる、住宅街の名店なのでした――。

 水曜定休。午後五時から十一時まで。(取材・太野垣陽介記者)

ケロコのひとことメモ

 パリ街にお店があったときに、お気に入りで結構行ってました。無くなって寂しいと思っていたら、緑町でやっていると聞いて、やって来ました。

 変わらず手間をかけたお通し。友達がオススメの「米ナス田楽」を注文。おいしくてごはんが欲しくなるわ。気に入ったのは「ふきのとう豆腐」。外側がカリッと、中がフワフワ。そしてフキノトウの香り――。

 デザートのアイスも、変わらぬおいしさでした! 何が出て来るのか、楽しみなお店です。