3ノ6・TEL22-5669

 「亀鮨」は、さんろく街のど真ん中、すずらん小路にあるお寿司屋さん。営業時間は、夜の街「さんろく」にふさわしく夜だけ。木製のテーブルや椅子が並べられた店内は、こじんまりとしながらも落ち着くつくりとなっています。

 今日はカウンターに座って、握りセットの「上生」(千二百五十円)をいただきました。握りは八巻で、プチプチとしたとびっこ、甘みがありプリプリとした食感のホタテなど、新鮮なネタが食べられます。お寿司はどれも、さっぱりとした酢飯にぶ厚く切られたネタ。わりと少食な私ですが、ペロリといただくことができました。夜のお寿司屋さんというと、ちょっと高級なイメージがありますが、握りのセットは八百五十円から二千五百円までという安心の価格設定。一貫から握ってもらえるので、お酒を飲みながらちょっとお寿司を食べたい時にもいいですね。

 手土産に大人気という太巻き(八百八十円)は数量限定なので早めの購入がオススメ。みっちりとご飯が詰まったどこか懐かしい味で、甘めの卵や歯触りのいい山ごぼう、各々の具の味わいを楽しめます。控えめな味付けなので、お醤油につけていただくのも美味しいです。

 このお店を切り盛りする大将の井筒初さん(40)は二代目となる店主です。手に職をつけようと寿司職人の道に入り、先代の頃から数えると半世紀近く、この場所に「亀鮨」はあるそうです。

 「親子二代で通ってくれるお客さんもいますし、最近は旭川観光にやってきた外国人も来てくれますね。折詰めもやっているので、お土産を購入しにくるお客さんも、もちろんいます。近頃は地元の人がさんろくで遊ばなくなってきているので、これからもっとさんろくが盛り上がるといいですね」と話してくれました。

 人気のネタは、シメサバの握りや山わさびの鉄火巻きで、お酒のシメにもよさそうですね。移り変わりの早いさんろく街で、半世紀も続けてきたというのはとても貴重なお店です。これからもさんろくを見守るかのように、ずっとこの場所にあってほしいなと思いました。

 定休日は日曜ですが、連休などは仕入れの関係で休むことも。午後七時から、翌午前二時ラストオーダー(ネタやご飯が売り切れ次第終了)。

(ライター・長祖久美子)

ケロコのひとことメモ

 友達の家に行った時に出してくれた亀鮨の太巻き。オーソドックスな具なんだけれど、おいしかった。これをたくさん食べたくて、行ってきました。いつも前は通るのに入ったことがなく、初めての訪問。

 ショーケースの上に太巻きが積んであった。約半世紀近くの人気商品らしい。とにかく太い。一本で二合のお米を使っているので、大食の私でも一本食べるのは無理。次の日に食べるのがまた楽しみ。

 カウンターに座って食べる生寿司もおいしかった。料金もちゃんと書いてあるので安心。ぜひ行ってみて下さい。

2017年05月09日号掲載