旭神2ノ4・TEL74-4556

 こんなにも美味しいストレートのコーヒーが、これほど安く飲めるとは驚き。九月末に開店したばかりだが、早くもファンの心をつかんでいるのは当然だろう。

 会社員だった吉田寿史さん(60)が、定年退職を機に開店した。経営的にやっていけるのだろうかとかなり迷ったが、「美味しいコーヒーがこんなにあるということを、みんなに知ってもらいたくて」と決断したそうだ。

 コーヒーは、ブレンドが三種。ストレートが、ブラジル・ブルボン・アマレロラランハル農園、コロンビア・ナリーニョタスマニア、インドネシア・バリ神山など選りすぐった九種。いずれも税込で三百円。注文を受けてから、七種ある焙煎度数を選んでもらい、十分ほど豆を焙煎してドリップでおとす。

 焙煎機は、吉田さんが「これに出合ったのも開店のきっかけ」とほれ込む珍しい温風焙煎機。少量焙煎が可能で、道内にはわずか五台しかないそうだ。

 お薦めはストレート。「産地特有の独特なコク、酸味、風味が味わえます」と吉田さん。客は、意外なことに女性が九割だそうで、味に感動してさらに別の豆のコーヒーを注文してくれる人もいるそうだ。私もコスタリカのコーヒーを飲んでみたが、まさに自分好みで大満足だった。

 二人席のテーブルが五つあるだけの店内はゆったりとしており、コーヒーを飲んでいると気持ちまで癒されそう。世界各国の二十四種もの豆も、注文を受けてから焙煎して販売している。こちらも、百㌘当たり五百円前後と格安だ。

 旭川市内では最近、先日紹介した「ジーン珈琲」(七条一丁目)も含めて個性的な自家焙煎コーヒー店の開店が相次いでいる。おいしいコーヒーを求める人が増えてきたのだろうか。いずれにしても、うれしい話だ。

 定休日は日曜日。営業時間は、午前十時から午後六時まで。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 香り高い、美味しいコーヒーを飲むと、本当にホッとして幸せを感じます。最近は、自家焙煎のコーヒー屋さんが増えてきました。

 ここはどうだろうと行ってみると、メニューを見てびっくり。コーヒーがなんと300円。ちょっと安すぎじゃない? トーストセット400円というのも見て、つい頼んでしまった。

 コーヒーを入れている間に、優しい笑顔のマスターとおしゃべり。コーヒーの知識を教えてもらえるのもうれしい。コーヒーのお味は、もちろんおいしかった。リピート決定です。

2017年11月14日号掲載