新富2ノ2・TEL76-1660

 ご飯をできるだけ控えている身に、これは辛い。おいしくて、おいしくて…。

 焼肉店だけど、主人公はご飯。メニューにはまず、ご飯ものが現れる。そのページをめくって、やっと焼き肉だ。ご飯への力の入り方が分かろうというもの。

 それもそのはず。コメの卸・小売業「デミ計画」がこの七月、おいしいご飯をたべてもらいたいとオープンした。看板メニューの「土鍋ごはん」は、東川など旭川近郊のコメを、注文を受けてから土鍋で炊き上げる。いまや北海道のブランド米となった「ななつぼし」「ゆめぴりか」のどちらかを選べる。価格は、いずれも一~二人用のSが六百円、二~四人用のLが八百円。

 さすが、家庭の電気炊飯器で炊くご飯とは違う。ほどよい粘り、そして豊かな甘さ。うれしいことに、〈ごはんのともだち〉として、「T・K・G(卵かけご飯)セット」(二百円、ご飯は別)、梅タコわさび(二百五十円)、キムチ(三百円)などもある。

 これだけでも満足だけど、厳選された焼き肉はもちろん美味しいの一言。国産和牛特選ハラミ(七百円)は、厚切りでジューシーな自慢の一品。いま、話題の旭川産「旭高砂牛カルビ」(八百円)も量が多い上に、リーズナブルだ。
 店のオリジナルで、くせになりそうな一品が「鶏親子」(四百五十円)。甘辛く焼いたセセリ(首の筋肉)に卵をからめて食べるが、味といいコリコリとした食感といい絶妙だ。

 店主の水嶋絵麻さん(36)は二年前、弟さんと一緒に「デミ計画」を設立。続いてこの店を開いた。コンセプトは「わがままだけど、自分の好きなもの、食べたいものを出すこと。今年の新米は、大変おいしいですよ」。店内は洒落たカフェのような雰囲気で、僕もケロコさんに習って「リピート決定です」。

 定休日は水曜日。営業は午後五時半から十時半まで。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 お店の名前がライス。ご飯大好きな私は、すぐに行こうと思ったんだけど、まさか焼肉屋さんだったとは…。
 焼き肉にはビールという人が多いけれど、私は焼肉にはご飯。絶対。ここは、土鍋で炊くご飯。素晴らしい。ピッカピカの理想のご飯です。肝心のお肉もおいしい。高砂酒造の酒粕を食べて育った「旭高砂牛」おいしかった。
 鶏親子なんていう珍しいメニューもあり、ご飯に合うあう。卵かけご飯セットというのもあった。次はこれだね。お店も清潔で、居心地がいいの。

2017年11月21日号掲載