宮下通7 明治屋ビル3F・TEL64-6035

 「本場の味を覚えてからやりたい」と、フランスで一年間修業した佐藤竜太シェフ(30)が昨年十二月、満を持してオープンさせた。かしこまらない雰囲気に、と自ら内装を手がけたカジュアルな店内からは、JR旭川駅が一望できる。

 佐藤シェフは、美瑛町出身で旭川調理師専門学校卒。中華や和食は職人の帽子が気に入らないと、フレンチに進んだというから面白い。市内のレストランなどに勤めたあと、独学でフランス語をがむしゃらに勉強。フランスではパリなどの三ツ星レストランを修業して回った。

 佐藤シェフが調理する料理は「一皿一皿テーマを求め、つけあわせを構成しています」という、素材を生かしたモダンフレンチ。だから、コースメニューは、材料の構成だけが書かれているユニークさ。

 この日のランチは、A(千八百円)が「寒ブリ 大根 北あかり(ジャガイモ)」「帆立貝 カブ 柚子」「道産鶏胸 ラタトゥーユ」、B(二千六百円)が「スモークサーモン 大根 ザクロ」「帆立貝 カブ 柚子」「十勝産牛ランプ タマネギ タスマニア産マスタード」「ホワイトチョコ パンナコッタ 雪」(いずれもコーヒー付)。どんな料理になるのか、出てきてからのお楽しみだ。

 味は見事で、とにかく一皿一皿が美しい。ランチにしてはちょっと高めだが、既製品は使わず、スモークサーモンなどすべて手作り。そして、材料はできるだけ旭川近郊にこだわっている。夜はA(三千五百円)、B(五千四百円)、完全お任せコース(八千四百円から)の三種で、お任せは好みと予算で内容を変えて出してくれる。
 仕切りをテーブルと同じ高さに合わせたオープンキッチンで、佐藤シェフがキビキビと調理しているのを見られるのも、お客さんから好評だ。

 要予約。不定休で、営業時間は午前十一時三十分~午後二時、午後五時~同八時三十分。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 12月にオープンしたばかりなのに、もう何度も行ってます。最初は、一人でランチ。そしたらもう…。感動してしまいました。
 フレンチなんて、どんなのが出て来るんだろうと思ってたけど、野菜がたっぷりで、きれいでおいしい! 最初の一品からびっくり。インスタ映えするとはこのこと。他の人もパチパチ撮影していました。

 ランチにしては少し高いなあと思ったけど、食べて納得です。次はディナーだね。佐藤シェフは、若いのに才能があります。また、すぐに行こう。

2018年01月23日号掲載