秋月2ノ1 松本ビル1F・TEL48―4787

 名物「伝説のとりかわ」などで人気の焼鳥店。あす三十一日には、初の海外店となるシンガポール店もオープンさせ、旭川の焼鳥の味を世界に羽ばたかせようとしている。

 午後六時の開店と同時に、常連客が続々と来店する。好みの酒と焼鳥などを注文したら、カウンターで店主の鈴木哲也さん(44)と話が弾む。何とも温かな、居心地がいい空間だ。こんな店が家の近くにあったら、僕もしょっちゅう通うだろう。

 創業したのは二〇〇〇年。鈴木さんは郷土料理「大舟」で修業した後、独立を決意した。ところが、「まだ若すぎる」と、どこも店を貸してくれず、ようやく中心部から離れた住宅街で開店にこぎつけたそうだ。

 以来二十年近く、着実にファンを増やしてきた。「知床どり」をしっかりと手作業で仕込み、決して冷凍は使わない。そして、自分が美味しいと思うものを提供するのがモットー。人気が高いという「とり一夜干」(四百三十円)と「ヤキツヨバーガー」(六百八十円)をいただいた。

 一夜干は旨みが凝縮され、胸肉だというのに皮はパリッと、中身はジューシー。ビールがいくらでも進みそうだ。バーガーはボリュームたっぷり。鶏肉メンチとチーズ、レタスなどを挟んでおり、ポイントはソースの代わりに焼鳥のたれを使っていることだ。老若男女に人気で、お持ち帰りが多いというのも納得だ。

 もちろん、一番人気の鳥串(二本二百八十円)、「伝説のとりかわ」(三百八十円)のほか、メニューは多彩。

 特筆すべきは、焼酎を豊富にそろえていること。百種類以上もあるそうで、認定焼酎アドバイザーの資格を持つ鈴木さんがお客の好みを聞いたうえで、おまかせで出してくれる。一部を除いて一杯四百円。料理と同じくとっても格安で、焼酎好きにはたまらない。

 定休日は日曜・祝日。営業時間は午後六時~十二時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 「やっぱりおいしいな」。カウンターに座って、しみじみ思います。ヤキトリツヨシ大好き。
 最初に「伝説のとりかわ」を食べたときの衝撃。よりによって嫌いな鳥皮だけなんてと、ブツブツ言いながら食べたら、おいしさに30㌢ほど飛び上がった。

 先日、久しぶりに行って、おいしさを再確認。串物もいいし、サラダもいい。活気もあるし、接客もいい。繁盛するわけだ。
 次はチャップ丼に玉子雑炊、つよしごはんを食べてみるかな。あっ、全部ご飯。やっぱりダイエットは明日からにしよ…。

2018年01月30日号掲載