東光2ノ3・TEL33―3284

 ラーメン激戦区の旭川で、あえて自慢の味を知ってほしいと昨年四月にオープンした。

 店主の館山操さん(64)は、ラーメン店、焼き肉店、居酒屋などを経営してきたベテラン調理人。年齢的なこともあって、いったんは住宅街で約十五年間も続けてきた居酒屋を閉店した。しかし、調理への思いは断ち切れず「残りの人生、もう一回原点に戻ってラーメン店をやろう」と、自宅に隣接している居酒屋をラーメン店に変身させた。

 そのもとになったのが「食べ歩いても、自分で美味しいと思うラーメンがない」という思いだった。館山さんが目指すのは、あっさりしているけどコクがある澄んだスープ。豚骨をベースに、昆布や煮干し、野菜などを、味が分からない程度に融合。穏やかなハーモニーを実現させている。

 「お客さんにしんから温まってほしい」と、この季節にお薦めというのが、まずは季節限定の「塩生姜らあめん」(七百五十円)。具はチャーシュー、メンマ、キクラゲ、ネギと極めてシンプル。上に乗った生姜を崩しながらいただくと、スープに生姜の風味が加わってなんとも優しい味だ。

 続いて、ラーメン店で出すのは珍しい「広東麺」(八百五十円)。こちらは醤油ベースで、タケノコ、白菜、エビ、イカ、キクラゲなど野菜と海鮮がたっぷり。熱々で、心も体も温まりそうな一品だ。野菜の高騰が続く昨今、栄養的にもうれしい。

 実はわたくし、ラーメンが苦手。調味料がくどく、さらにしょっぱいので食べた後、ノドが渇いて渇いて二㍑もの水を飲む羽目になる。ところがここのラーメン、何時間たっても大丈夫だった。場所が分かりにくいけれど、少しずつ中高年のご夫婦などを中心にリピーターが増えてきているというのも納得だ。

 定休日は日曜日、第一、三月曜日。営業時間は午前十一時~午後三時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 たまに、無性にラーメンが食べたくなります。食べたことがないお店も開拓しなくてはと、行ってきました。

 メニューを見たら、あんかけやきそばがあった! 私、あんかけ大好き。ラーメン屋さんには中々ない。うれしくなって、注文。友達は醤油と塩を。ラーメンは、あっさり目の優しい味。あんかけも、濃すぎずおいしい。友達に取られそうになるので、「少しだけよ」とちょっとあげた。

 これなら、天津飯もおいしいだろうな。ご夫婦の感じも良く、アットホームなラーメン屋さんです。

2018年02月27日号掲載