豊岡15ノ7、あたごコーポ1F・TEL34-2121

「カレーに対する愛の量は、誰にも絶対負けません」。店主の吉田拓也さん(34)の熱い言葉に嘘はない。スープを口に含んだ瞬間、カレー好きなら体中に幸せが広がるだろう。

スープカレーの魅力は、一皿でたくさんの野菜と肉、ご飯が食べられること。基本のスープは、鶏ガラと豚骨を丁寧に下処理し、香味野菜とスパイスとともに十時間ほど煮込む。化学調味料は一切使わない。

野菜は、旭川と近郊の農家から直接仕入れる。手に入らない時期などは、目利きの八百屋で自分の目で見て、触って納得がいくものを選ぶ。ご飯は、東旭川の農家から精米したてのものを取り寄せ、ターメリックと麦を入れて炊くという健康志向。

スープカレーの種類は、「ほろほろチキン」(千五十円)、「とろーりの豚角煮」(千二百円)など七種。これに「焼き海老」(二百円)など五種のスープトッピングの中から好きなものを選んで加えてもらい、味をさらに複雑玄妙にすることもできる。

どのカレーも野菜たっぷりだが、中でも圧倒的な「一日分の野菜が摂れる」プラス「焼き海老」(千三百円)をいただいた。巨大なゴボウ天やブロッコリー、オクラ、レンコン、長イモなど、なんと十三種類もの野菜が満載。名前通り、野菜の量は厚労省の一日当たり野菜摂取推奨量の三百五十gにもなるそうだ。

ほのかな海老味がするスープは、あっさりとしながらもコクがあり、スパイスと具材のハーモニーが絶妙の一言。
吉田さんは、札幌のスープカレー店で四年間修業。二〇一二年に「スープカレーを旭川のソウルフードにしたい」と、大きな夢を掲げてこの店を開店した。スープカレーの本場は札幌で、旭川にはまだ専門店が少ない。吉田さんの夢がかなうのか、楽しみだ。

定休日は月曜日(祝日営業)。営業時間は午前九時~午後八時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 「朝の9時から」と書いたお店を発見。なんと、スープカレー屋さんだった。朝からスープカレーを食べに来る人も結構いると聞いて、二度びっくり。
ここのスープカレー、大好きです。道産食材を使い、野菜がおいしい。ゴボウの天ぷらは特においしい。スープカレーの野菜って、ごろんとして食べにくかったりするけど、ここのは食べやすい。そして、美しい。
焼き海老スープは、カレーの味を邪魔せず、甘みとコクを増している。あー、また食べたくなった。朝からカレーにするか。

2018年04月17日号掲載