2ノ6・TEL23-2455

 ケロコさんはお酒を飲まないらしい。だから、ケロコさんが店を選ぶこの欄は、ランチやスイーツが中心。居酒屋さんを取り上げるのは、この十カ月で初めてだ。

オープンしたのは三月。人気店だった「味彩善」(五ノ七)と「まんま屋ぜん」(二ノ六)が統合し、閉店した料理店「和久」をリニューアルして移転した。料理は、新鮮な魚介類を定食、鍋、海鮮、天ぷらなど様々な形で提供してくれるのが中心。このほか、肉料理、焼鳥、グラタン、ピザなど豊富な種類がそろう。どれも、庶民的な価格がうれしい。

いただいたのは、ランチメニューのちらし寿司セット(九百円)、夜の裏メニューで一番人気という塩から揚げ(千百円)など。寿司セットにつく蕎麦は、上川産大雪蕎麦を手打ちした二八蕎麦で、専門店にも負けない美味しさ。から揚げは、鳥の半身を切り分けたもので、ジューシーで肉のうま味がたっぷり。いずれもボリューム満点だ。

居酒屋は、店主の阿部善明さん(53)がずっとやりたかった仕事。高校卒業後、トラック運転手などまずは異業種で社会を学び、それから市内の料理店で修業。十四年前に「善」を、そして七年前に「ぜん」をオープンして人気店に育て上げた。新しい店でも、願いは「酔っぱらいが集まって、楽しく飲んでもらうこと」。そのためにも、料理は手抜きなし。冷凍ものはほとんど使わない。グラタンのホワイトソースも、ピザソースも時間をかけた手作りだ。

従業員には、和久の元大将も加わって和気あいあい。ケロコさんのメモにある婆ちゃん、タッチくん、大治君などの料理名は、すべて従業員さんの名前とのこと。遊び心いっぱいだ。取材後、久々に三・六街でボトル(泡盛)をキープしてしまった。

無休。営業時間は午前十一時三十分~午後二時(ランチ)、午後五時~午前三時(閉店は目安)。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

以前、よく行っていた和久が新しいお店になっていた。ランチをやっているので、まずはランチを。お蕎麦がおいしかった。のど越しも良く、蕎麦つゆも甘過ぎず、薄過ぎず。私好み。

今日は、気になっていたカツ丼を食べに行ってきたけど、これもおいしかった。次はカツ丼セットを食べよう。

夜のメニューを見せてもらったら、なかなか楽しい。婆ちゃんのおすすめとか、タッチくんの好きなの、大治君グラタン…。どんなのか、ぜひ食べたい。活気があるし、昼も夜も行きたいお店です。

2018年05月22日号掲載