7ノ7・TEL050―3460―8062

ラーメンはたいてい塩辛く、ちょっと敬遠気味。でも、ここのラーメンは別だ。どうしても食べたくなったら、ここに来る。

三代目と名乗るからには、由緒正しき歴史がと思ったりする。でも、実は建物と名前が同じだけ。四十年以上も前に始めた京子さんが一代目、二代目の店に客として通っていた現在の店主、金沢真奈美さん(49)が三代目の名乗りをあげた。

当初は二代目の味をベースにしたが、その後は創意工夫を重ね、十七年間で今の味を築き上げた。スープは、鶏ガラと豚ガラを基本に、海産物の旨みを加えた。僕のおすすめは野菜ラーメン。塩、味噌、醤油(六百五十円)、辛味噌(七百五十円)、塩野菜チャーシュー(八百五十円)などいろいろあるが、どれも三百五十㌘ものシャキシャキ野菜をヒマワリ油で炒め、スープで煮込んで野菜の甘みをたっぷりと引き出した一品。幸せになる優しい味で、食べ飽きない。

ラーメンと並んで、この店の売り物が日替わりでカウンターに並ぶおばんざいだ。この日は、アジ焼き、豚と白菜のトロ煮、生姜とフキ炒め、キノコとコチジャンの和え物、イモサラとブロッコリー、ワカメとタマネギの酢味噌和えだった。一品ずつ頼んでもいいが、超お得なのが日替わりごはん(五百円)。なんと、これらすべてを盛った皿に、ご飯とみそ汁がつく。持ち帰り弁当(五百円)も用意してくれる。これからの季節、緑道の緑の下でいただくのも楽しい。

健康的なこの家庭料理、栄養のバランスも考えて、決して手を抜くことはない。だからだろう、近所のサラリーマンや市役所職員など男性、特に単身赴任者に大人気。ランチ時間は、半分近い人が注文している。元気あふれる真奈美ちゃんの笑顔が、さらに味を引き立てる。

定休日は第一、二日曜日。営業時間は午前十一時~午後八時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

ラーメンは、普通のが好き。スープがおいしくて、麺がおいしくて。あまり濃いのは苦手。ここは家が近いこともあり、娘が小さいときによく行っていた。それからずいぶん行っていなくて、作る人も変わったけれど、やっぱりおいしかった。

おすすめの野菜生姜ラーメンにしてみると、これがびっくり。野菜たっぷりとは言っていたが、山盛り。麺にたどりつくまで、しばらく時間がかかる。そして、優しい味のスープに野菜の旨みがとけこんで…。次は日替わりご飯にしよう。ここは穴場です!

2018年05月29日号掲載