神楽4ノ6・TEL61-0011

 道の駅のダパスは、わが家から比較的近いこともあって、お気に入りのパン屋だった。ところが、昨年十月に突然閉店し、がっかりしていた。

 しかし、以前この欄で紹介したように、経営していた坂井賢太さん(35)が名前も「コート ルミエール」と変えて緑が丘東四ノ二に移転オープン。さらにこの三月、経営者・スタッフは変わったものの、同じ名前で「ダパス」が再び道の駅内に開店した。本当にうれしい名店の復活だ。

 ダパスの再出発に当たっては、坂井さんもアドバイザーとして参加。店内に並ぶ五十種以上のパンの半分は、ハード系を中心に坂井さんのレシピを引き継いでいる。カカオ61%の仏産有機チョコレートを包んだバゲットショコラ(二百八十円)、全粒粉入り食パン(三百六十円)、イタリアの食事パン・チャバタ(百二十円)など、どれも噛みしめると小麦の香りと甘さがあふれる美味しさ。

 さらに、新店では従来少なかった調理パンやチャバタを使ったサンドイッチなどを充実させた。ごまパン(二百二十円)、自家製クリームシチューパン(百八十円)、安納芋あんパン(二百円)、豪華なローストポークサンド(四百二十円)、ラーメン梅光軒の味玉をぜいたくに卵サラダにしたコラボ商品・味玉サンド(三百二十円)など、どれも惹きつけられるものばかり。

 スタッフの星歩さん(44)によると、ほとんどが道産小麦を天然酵母「とかち野酵母」で十八時間じっくり発酵させて焼きあげたもの。もちろん、保存剤や乳化剤などの添加剤は基本的に使っていない。「いい材料を使って、手間暇かけたパン。スタッフ一同が自分たちも食べて美味しいと納得したものを作っています」と星さん。早くも、週末は開店前から客が並び、午後には売り切れることもしばしばという人気ぶりだ。
 無休。営業時間は午前十時~午後七時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 道の駅のパン屋さんが再オープンした。名前は以前と同じだけれど、焼いているのは違う人。どうなのかと興味津々。

 ハード系のパンは見るからに美味しそう。とうきびたっぷりのパン・オ・とうきび、オーガニックレーズンが入っているレーズン・レーズン。私、これ好き。食感がものすごくいい。そして、ハード系じゃないミックスベリー、カレー、安納芋のあんをトッピングしたスイートポテト。

 これくらいにしようと思ったのに、さらにもう1個。まずは何度も通って全種制覇しよう!

2019年05月14日号掲載