緑が丘東2の1・TEL76-4301

 最近、規模の大きい病院内におしゃれな喫茶店やレストランが次々に併設されている。入院患者にはもちろん、通院する人にとっても長い長い待ち時間の合間に利用できてありがたい。

 昨年十二月にオープンしたこの店もそのひとつ。モリヒコは、一九九六年に札幌市で創業した。現在、同市内に十二店舗を展開し、こだわりのコーヒーが高い評価を得ているそうだ。

 札幌以外では初の出店となる旭川店のコンセプトは「コーヒー&ファーマシーズ(薬局)」。なるほど、店の両サイドには薬局も入居している。薬をもらうにも、時間がかかる。これは便利だ。コーヒーのメニューは、ハンドドリップが八種、エスプレッソが四種(五百~六百円)。

 副店長の田辺望さん(32)のお薦めは、旭川店限定のテラスブレンド(五百円)。コロンビア、ブラジル、モカハラー、グァテマラをブレンド。「お客さんから濃さや酸味などの好みを聞いて淹(い)れます。そして、最高の味をいかに伝えるか考えて淹れるので、味は全部違います」と田辺さん。

NO2マイルド(五百五十円)をいただいた。普段からけっこうおいしいコーヒーを飲んでいるけど、これは本当にまろやか。おいしい!

 店では、このほかガトーフロマージュ(四百二十円)などのケーキ、クロックムッシュ(六百円)などの軽食もそろえている。こちらの味にも徹底的にこだわっているという。田辺さんは「絶対においしいと言っていただける自信作です」と胸を張る。

 モリヒコの札幌店では、農薬や化学肥料を一切使わないオーガニックコーヒーにも力を入れている。売り上げの一%を旭川の「大雪と石狩の自然を守る会」など環境保全団体に寄付しているそうで、早く旭川店でもメニューに加えてほしい。
 無休。営業時間は午前七時三十分(土・日祝日は八時三十分)~午後七時三十分。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 病院は好きではない。嫌いな原因の1つは、待たされること。トイレに行っている間に呼ばれたらとか、考えるだけでも疲れてしまう。

 医大前にあるこのカフェ、2つの調剤薬局に挟まれている。それも、あのモリヒコではないか。ただ待つという時間が、コーヒーを飲みながら待つというおいしい時間に変わる。ちゃんと番号も見える大きな表示板もある。考えたね、偉いなあ。

 肝心のコーヒーは、香り高いコクのあるビターな感じ。ケーキもあるし、病院に用事がなくても行こうっと。

2019年06月18日号掲載