宮下通7 ウィング・TEL26-5575

 究極の豆を販売し、コーヒーファンから熱いまなざしを受けている東川町の自家焙煎店ヨシノリコーヒー。その直営カフェが今月、駅前のホテルウィング(旧藤田観光ワシントンホテル)にオープンした。「遠い生産者から届く豆が、カップ一杯のコーヒーになる素晴らしい世界を体感してほしい」と、代表の轡田芳範(くつわだよしのり)さん(49)。

 本店と同じく、この店で提供するのはスペシャルティコーヒー。生産地で栽培管理、収穫、生産処理、選別、そして品質管理が適正になされ、生産地の特徴的なすばらしい風味が表現されているコーヒー豆だけを厳選したものだそうだ。その上、口に含んだ質感から後味の印象度まで、厳しい評価があるらしい。

 メニューに載るのは、ブレンドが、まろやか(五百七十二円)、こくぶか(六百二十六円)など五種。シングルがブラジル・ディビサ(七百七十七円)、グァテマラ・ヴィスカヤ(同)など五種。注目は、TOP OF TOPと名打ったコスタリカ・フルマスゲイシャ(千二十六円)。なんでも、東京都内で飲めば一杯三千円はするのだとか。

 これらは、すべてドイツ製の五百万円もする本店の焙煎機で焙煎し、旭川では数少ないフレンチプレスで淹れてくれる。

 全面ガラス張りの店内からは、旭川駅が目の前に見え、店内はゆったりと広くて快適。コーヒーを飲んでいると、至福の時間が流れていきそうだ。

 軽食として、旭川・コートルミエールのパンを使ったブレッドセット(コーヒー付九百七十二円)、東川町・レラファームの平飼い卵を使った究極の卵かけご飯(同六百四十八円)もあって、早くも人気を呼んでいる。

 「お話をいただいてからわずか一カ月半しか準備期間がなかったのですが、これから店内をどんどん魅力的な空間にしていきます」と轡田さん。

 無休。営業時間は午前七時~午後九時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 旭川駅から宮下通りの交差点を渡って、両サイドが空店舗。寂しかったので、ホテルがオープンして良かった。その上、1階がヨシノリコーヒーだなんて、うれしくなってしまう。店内は居心地がよく、1人で行っても大丈夫。

 おいしいコーヒーを飲みながら、外を歩く人を眺めるのも楽しい。お昼の時間を過ぎていたので、究極の卵かけご飯セットはだめかと思ったら、いつでも食べられる。本当に究極においしい。すっかり気に入ってしまった。

 ここは、つい寄りたくなる大人の落ち着く空間です。

2019年07月30日号掲載