2ノ20・TEL33―3594

 小学三年生まで、関西で生まれ育った。東京に引っ越したとき、真っ黒な色のつゆに入ったうどんを食べて、びっくりした。こんなの、うどんじゃない! いまでも、関西風のうどんが大好きだ。

 でも、旭川には関西風のおいしいうどん屋は少ない。そうしたら、こんなにおいしい本格派讃岐うどんの店があった。聞けば、開店して今年で十八年目になるという。見逃していたのは、大損だった。

 メニューは、うどん専門店らしく、暖かいうどんがえび天(八百五十円)、なべ焼き(千円)など十九種、冷たいうどんがぶっかけえび天(八百五十円)、特上天ザル(千百円)など十二種類もある。さらに、お得なセットも天ザル(千百円)、豚キムチ(同)などたくさんある。
 一番人気という肉玉子とじ(七百五十円)をいただいてみた。まずは、つゆ。薄味ながら、この味の深さといい、やさしさといい、いったいどう表現したらいいのだろう。そして、うどん。驚くほどのコシの強さ。かめばかむほど、麦の旨さが口中に広がる。ふわふわ玉子でとじたやわらかな旭山ポークの美味しいこと。

 うどんを打っているのは、店主の田端伸子さん(54)。全国を回る転勤族の奥さんだったが、四国で讃岐うどんに出合い、夢中になった。自ら本場ものを修業。夫の定年で共に出身地の旭川に戻り、うどん店を夫婦で開店した。

 うどんは、相性が抜群という美瑛産の小麦粉一〇〇%。だし汁は、南茅部産の昆布とアジ、サバ、イワシの削り節、醤油は旭川産のキッコーニホン。具材は出来る限り道産にこだわり、化学調味料はいっさい使わない。

 でも、当初は苦労もあったという。「四国の香川県のように、初めはだし汁はもっと甘かった。でも、旭川の人はしょっぱ目が好きで、ようやく今の味に落ち着いたんですよ」と田端さん。

 この季節、風邪にかかる人が増えている。その予防に、プラス百円で、どのうどんでも変身出来る生姜煮込みうどんはどうだろう。田端さんが「鼻水も止まるほどの威力ですよ」と言うお薦めだ。

 定休日は火曜日。営業時間は午前十一時~午後六時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 ラーメンが好き。お蕎麦も好き。でも、寒くなると、うどんが食べたくなる。それも、鍋焼きうどん。

 ここには「半玉」というのもあって、それにした。肉玉子とじの半玉。つゆを一口飲んで「あれっ」と言い、一気に食べて、「半玉にしなければよかった!」。

 鍋焼きうどんはぐつぐつと煮えたぎって、温まるわぁ。家で作るのとは別物。うどんのコシ、だしの上品なおいしさ、えび天のぷりぷりした食感。
 ダイエット中だからセットにしなかったけど、おにぎりと一緒に食べたかったぁ。