2ノ6・TEL22-7008

 開店したのは、コロナ禍の真最中の五月の連休明け。「もうちょっと待ったらという声もあったけど、強気でいこう」と、店主の山口直樹さん(50)。店の名前も、将棋の「歩」のように一歩一歩着実に進み、最後は裏返って「金」になるように――との願いが込められた。

 でも、現実は厳しい。客足はまだ止まったまま。そこで、力を入れているのがランチとテイクアウトだ。ランチ(九百八十円)はほぼ日替わり。訪れた日のおかずは、北あかりのコロッケ、豚肉のアスパラ巻き、ロールキャベツ、ツクネバーグ、焼き紅鮭の五種。鮭以外はすべて手作りで、手抜きなし。その上、地元産のゆめぴりか、ななつぼしのご飯二品種、卵、納豆、海苔、梅干しは食べ放題。「ぜひ、おいしいご飯をおかわりしてもらいたい。でも、みなさんお腹いっぱいになって、おかわりする人がいないんですよ」と山口さん。

 バランス良く、これはお得だ。昼からお酒も出しているそうで、このおかずを肴にして、締めにご飯の食べ比べというのもオツだ。実は、ケロコさんが訪れた日は千二百円だったのだけれど、こんな時期に駐車場もない店にせっかく来ていただくのだからと、値下げしたのだそうです。

 テイクアウトは、道内産和牛のステーキ丼(二千円)、牛すき温玉のせ丼(千八百円)、経営母体の老舗和食店「二幸本店」の海鮮バラちらし(九百円)、おにぎり弁当(六百円)などがそろう。

 昼も夜も、こだわりはコメ(夜は、おぼろづきも追加)、野菜、肉、魚介類など道産食材のすばらしさを市内外の人にアピールすること。夜は、すき焼き、しゃぶしゃぶ、お造りなど、さすが二幸本店系列の店だけあって、おいしそうなメニューが手ごろな値段でそろっている。ぜひ、立ち寄って応援してあげて。

 定休日は日曜日。営業は、午前十一時~午後二時(ランチ)、午後四時~十時三十分。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 新しいお店ができたと聞くと、ほぼ行くようにしている。特に、ランチは。

 ここもランチをしているというので、一番乗りした。1200円は、ランチとしては安くないなあと思ったのだけど、見て納得。おいしくて、色んなものを食べたい。そんな私の希望にぴったり。一品一品がおいしい。

 何よりも気に入ったのは、ご飯のおかわり自由。それもお米2品種を食べ比べできる。夜はどうかと思って行ってみると、3品種もあった! どれもおいしいこと。リピート決定だあ。

2020年06月09日号掲載