神楽岡8ノ6ノ1・TEL65-8686

 これでカフェ? 最近のカフェの食事メニューは、充実ぶりがすごい。それにしても、この店のメニューときたら…。

 ニンニク、レモンに加え、豚肉が旨味を見事に引き出したあっさり塩味のレモンパスタ(八百六十円)、高級珍味のカラスミをパウダーにして作ったソースを、からめたカラスミのペペロンチーノ(千百五十円)、神奈川県の厚木ハムから取り寄せるというゲルダーヴルストソーセージをはさんだセバスチャンホットドッグ(五百八十円)、口の中でとろけるほど柔らかでジューシーなハンバーグに、赤ワインとブイヨンで煮詰めた自家製デミグラソースをかけたセバスチャンハンバーグ(千二百円)。これは、一つのハンバーグにタマネギを三個も使い、作るのにものすごく時間がかかるので土、日、月曜日だけ十個限定だとか。

 よだれが出てくるでしょ。レモンパスタを食べてみた。これは初めての味。さっぱりとして、暑い日にぴったりのおいしさだ。デザートにいただいたのは、人気のモカソフト(四百十円)。自家焙煎コーヒー豆で抽出したエスプレッソ、牛乳と生クリーム、黒糖を使った本格派のカフェソフトで、これも絶品。珈琲好きの人にはたまらないだろう。

 「うちの食事は、ソースやドレッシングなどまで出来合いのものは一切なし。どれも手間暇をかけています」とオーナーの武田順子さん(58)。

 武田さんは、もともとピアノの弾き語りが仕事。保母や水泳、スキーのインストラクターもしていた。しかし、前オーナー(今はバリ島に住んでいるらしい)から頼まれ、十五年前に店を任されるようになった。五年前には経営も引き継いだ。

 料理はもともと大好き。料理を食べたら、使っている食材がすべてわかり、たちどころに家で再現できるのだとか。才能ある人というのは怖しい。

 無休。営業時間は午前十一時~午後七時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 このお店は、本当にステキ。ちょうど今の季節は、建物にツタがからまり、ブドウもなっていて、入る前に、思わず写メを撮ってしまう。

 ここのパスタがお気に入り。カフェなんだけれど、イタリアンのお店に負けていない。というか、勝っていると思う。自家焙煎のコーヒーもいい。

 最近はモカソフトが人気だというので、食べてみたが、これも高レベル。

 ほかに気になったのは、イチゴ大福パフェ、珈琲ぜんざい、レモンパスタ。また、何度も通わないと…。ダイエットは10月からにするか。

2020年09月15日号掲載