末広4ノ10ノ4・TEL76-4286

 甘酒って、健康志向からちょっとしたブームになっているのだろうか。スーパーの棚には数種類がいつも並んでいる。一年ほど前にこの欄で紹介した「コージー ジュース スタンド」(西神楽一線二十四号)だって、客足が絶えないようだし。

 今回紹介するのも、糀甘酒専門店。店名は、ズバリ糀の「白」だ。いとげん味噌工房代表の西大條亮さん(42)が、二年前にオープンさせた。近年、味噌を手作りする人が減り、さらに味噌の消費量自体も減っている。手作り味噌用の糀(こうじ)を販売してきた「いとげん」にも、その影響は及んでいる。そんな中で「糀の魅力、良さをもっと知ってもらうため、長年あたためてきた糀甘酒専門店を開くことにしました」と西大條さん。

 商品の「こうじの甘酒スイートコージ」は、アルコールゼロで保存料も無添加。白米(四百十円)、黒米(四百三十二円)、紅麹(四百五十四円)、抹茶(同)、はちみつ(同)の五種類。白米をいただいてみた。道産米「きらら397」を原料に糀を仕込み、昔ながらの製法で作ったという。トロリとした液体を口に含むと、砂糖を使わない自然の甘さが広がっていく。まさに、飲む点滴。力がみなぎってくるようだ。これなら、免疫力がついて、コロナにも立ち向かえそうな気までしてくる。

 ほかにも、味噌、糀を使った西大條さんのアイデア商品もそろっている。人気の和食店「雪屋」が監修したという「みそにくまん」(三百五十円)。皮には黒米粉を練りこみ、「いとげん」の味噌と糀で味付けしている。「みそあんまん」(同)も、旭川産黒大豆・祝黒と美瑛産しゅまり小豆で作ったオリジナルの粒あんというこだわりだ。

 さらに、クリーマリー農夢の低温殺菌牛乳を使った甘酒のミルク割(三百円)。甘酒と牛乳が互いを引き立てあっており、これはおいしい。いずれもテイクアウトが原則だが、頼めば店内でホットでも冷たいものでも飲ませてくれる。
 定休日は土、日曜日、祝日。営業時間は午前十一時~午後七時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 末広を走っていたら、「スイーツ」という文字を発見。Uターンして行ってみると、甘酒屋さんだった。よく見ると「いとげん」と書いてある。「いとげん」というと、大町にある麹屋さんではないか。

 お勧めを聞くと、甘酒のミルク割だとか。クリーマリー農夢の牛乳を使っているというのも気に入った。飲んでみると、甘酒でもなく牛乳でもなく、とても飲みやすくておいしい。

 大好きな「いとげん」の三升漬けもあり、これが絶品なのです。またまた、ご飯が進みそう。

2020年10月27日号掲載