政治、あるいは政治家という分野では、もしかすると日本には未来がないのかも知れない。「独裁」を標榜し、知事から市長に成り下がった橋下徹氏の公務員バッシングに喝采を叫んでいるくらいが関の山か、とも思う。

 ちょうど菅直人前総理を引きずりおろす工作が真っ盛り、大新聞はじめマスコミあげて菅たたき大キャンペーンを展開していた五月、「地下式原子力発 電所政策推進議員連盟」なるものが勉強会を開くとの報道があった。朝日新聞に小さく載った。ひょっとすると見落としたかも知れないが、北海道新聞は報道し なかったと思う。あまりに馬鹿馬鹿しくて無視した可能性がないでもない。

 断っておくが、今年の話。三月十一日の後、まだ福島第一原発から汚染水がじゃぶじゃぶ流れ出し、原子炉は大気中に放射性物質を大量に放出し続け て、計画的避難区域やら、緊急時避難準備区域やら、警戒区域やらの住民が、二十㌔圏内だ、三十㌔圏内だと右往左往している真っ最中の、今年五月のことなの だ。

 その名のごとく、地下に原子力発電所を建設しようという目的の議員連盟である。福島第一原発の事故を受けて、「主要な電力は将来も原子力でまかなう必要があり、原発事故の封じ込めが可能な地下原発の建設を推進する」のだそうな。

(工藤 稔)

(全文は本紙または電子版でご覧ください。)

●お申込みはこちらから購読お申込み

●電子版の購読は新聞オンライン.COM

ご意見・ご感想お待ちしております。