朝日新聞十七日付道内面に「食を世界へ 中核期待」の見出しで、我が高橋はるみ知事と、白髪のメガネのおじさんが仲良く並んでいる写真付の囲み記事があった。

 国が認定した「北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区」の事業を推進するため、道経済連合会や道が社団法人「北海道食産業総合振興機構」 を設立した、という記事。「札幌・江別」「帯広・十勝」「函館」の三地区が特区に指定されたとある。「旭川・上川」がなぜ外れたかは置くとして、このフー ド特区機構の理事長に就任したのは道経済連合会の近藤龍夫会長。記事には説明がないが、北海道電力の会長である。

 ははぁ、思い出したぞ。昨年八月、東京電力福島第一原発の事故後、定期検査中の原発としては初めて、営業運転の再開を容認したのが、我が高橋はるみ北海道知事だった。その折の本欄を引用すると――

 「定期検査のため停止していた泊原発三号機は東日本大震災が発生する四日前の三月七日に再稼動し、調整運転に入って、現実的には営業運転と同じフ ル出力で『稼動』していた。知事がこだわったのは『営業運転への移行が、再稼動に当たるかどうか』。国が『継続運転』だと認めれば、自らが『再稼動』を判 断したという責任を逃れられる。さすがは、元お役人である。

 また、経産省が『三号機の営業運転への移行は、再稼動に当らない』と回答した直後、北電が原子力安全・保安院に最終検査の申請をした際には、『地 元軽視だ』と反発して見せたが、要は、『私の、道民に対する立場や出番を考えて進めてもらわなければ困るじゃない』とダダをこねて見せただけのことではな いのか」

(工藤 稔)

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