前週に続き、宮城県仙南地域から、長女(24)、長男(23)とともに旭川に避難してきた水上裕美さん(50)の話である。
水上さんによると、旭川には福島県や宮城県を含む東北各地や東京などから約二百人が避難して来ているという。
「逃げて来た先の人たちからは、生まれた土地を見捨てるのか? と非難され、友達とも疎遠になって、親類たちからは悪い宗教に入ったと思われたりして、かなりナイーブになっている人も少なくありません。私たちからすると、あんな放射線量が高いところで暮らしていられる方が変な宗教なんですけどね」
一度はインターネットで交流があった美深の友人の元に身を寄せた水上さんは、仕事や住まいのことを考慮して五日後、旭川に住むことを決めた。現在は、市内で契約社員として働く。長女も、正職員ではないが仕事を見つけ、長男は宮城で勤めていた系列の会社に準社員の待遇で復職、滝川に通勤しているという。
(工藤 稔)
(全文は本紙または電子版でご覧ください。)
●電子版の購読は新聞オンライン.COMへ