オバマ米国大統領が受賞しただの、かつて佐藤栄作元首相が「非核三原則」を評価されてもらっただの、正直言って、ノーベル平和賞って「なんだかなあ」という認識だった。ところが――

 北海道新聞十二日付朝刊の第二社会面に、小さな記事が載った。「ノーベル平和賞 憲法9条候補に 市民団体に受理通知」のベタ見出し。おそらく読売は無視するだろうが、朝日や毎日は報道するだろうと思っていたのだが、私が見た限りでは紙面になかった。後で一部のテレビニュースは報じたと聞いた。

 インターネットで検索すると、朝日新聞デジタルと東京新聞の記事を見つけた。以下、「憲法9条 ノーベル賞候補 市民発の願い届いた」の見出しの東京新聞を引用する。

 「憲法九条にノーベル平和賞を」と一人の主婦が始めた活動で、ノルウェーのノーベル賞委員会から、署名を集めた市民実行委員会や推薦人の大学教授らに、二〇一四年のノーベル平和賞候補として正式に受理したとの通知が届いたことがわかった。通知が届いたのは九日夜。今年の候補は二百七十八件で、十月十日に受賞者が発表される。

 この活動は神奈川県座間市の鷹巣直美さん(37)が発案し、昨年一月から署名活動を始めた。市民実行委が昨夏発足、推薦資格のある大学教授らに呼びかけた。今年二月一日の締め切りまでに学者ら四十二人が賛同し、約二万五千人分の署名と共に応募した。

(工藤 稔)

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