四年に一度の市長選挙が十一月九日(日)に投開票される。人口三十五万人の都市・旭川の「大統領」を決める選挙なのだが、残り三週間を切る今になっても、普通の市民の関心は正直に言って高くない。もちろん、この盛り上がらない選挙の傾向は今回の市長選に限らないが、無関心に拍車をかけている要因の一つに、立候補を表明している二人の男の魅力のなさがあるのだと思う。取材した範囲の方々の見方や意見と、私独自の視点で書いてみる。
まず、三期目に挑む現職の西川将人市長から。十五日発売の月刊誌・北海道経済の「立候補予定者に聞く」のインタビュー記事の見出しに「世界中から若い人が集まる公立大を」とある。「おいおい、今ごろ何を言ってるのよ」と受け止める企業経営者は少なくないだろう。前回、二〇一〇年の選挙の直前、中小企業家同友会旭川支部(現・道北あさひかわ支部)が主催して開いた「東海大学旭川キャンパスの閉鎖について考える」をテーマにしたシンポジウムで、二期目を目指す西川市長は、次のように発言している。
――市立大学という形は、検討の余地はあるものの、それありきで話が進んでいくのは現時点ではどうかという気持ちがある。(中略)
現在の校舎は耐震の面から、そのまま新しい大学の校舎としては大部分が使えないと聞いている。建て替え、大規模な改修が必要になるだろう。相当な初期投資が必要になるはずだ。(中略)
いずれにしても残された時間は短い。(次の市長の任期である)十一月七日以降、平成二十六年までの四年間は、今後の方向性を決めて動いていく時期と思う。

(工藤 稔)

(全文は本紙または電子版でご覧ください。)

●お申込みはこちらから購読お申込み

●電子版の購読は新聞オンライン.COM

ご意見・ご感想お待ちしております。