加計学園(岡山市)という文字を久しぶりに目にした。十一月十八日付日刊ゲンダイ・デジタルの記事を引用しよう。

 ――安倍元首相の“腹心の友”が理事長を務める加計学園(岡山市)が経営する千葉科学大(銚子市)が窮地に陥っている。入学者の定員割れが深刻で経営難に陥り、先月、加計孝太郎理事長が銚子市の越川信一市長に大学の「公立化」を要望。大学の維持に白旗を揚げた格好だ。越川市長が十五日の臨時会見で明らかにした。

 今年度の入学者は二百二十八人で定員の四六・五%とスカスカだ。在学者は定員二千二百八十一人に対し、千五百二十八人(充足率六七%)。薬学部、危機管理学部、看護学部の全三学部と大学院のいずれも定員割れだ。

 千葉科学大は銚子市が招致し、二〇〇四年に開学。市は九・八ヘクタールの市有地を無償提供し、建設費用として七十七億五千万円を助成した。そのために市債を発行し、毎年四億円を返済している。年予算が二百四十億円程度の銚子市にとって、巨額の支出である。
 ――国会でも取り上げられた「加計問題」は、愛媛・今治市に新設した岡山理科大の獣医学部を巡り、安倍元首相のお友達をエコひいきしたとの疑惑だが、実は、千葉科学大の誘致も“加計人脈”が見え隠れする。

 千葉科学大を誘致した当時の野平匡邦市長は、岡山県副知事を経て、加計学園の岡山理科大で客員教授を務めた。二〇〇二年の選挙で大学誘致を掲げて当選した。当選翌日、加計理事長と会見を開き構想を表明。二年後、スピード開学した開学式には安倍元首相(当時自民党幹事長代理)も駆け付けた。(中略)

 自民党の萩生田政調会長は、〇九年の総選挙で落選した翌年、千葉科学大の客員教授に就任。朝日新聞の取材に「浪人中でも『客員教授』なら心理的な落ち着きを感じる」と振り返っている。

 千葉科学大はどこを向いて経営をしてきたのか。(引用終わり)

 一面にあるように、旭川市立大に二〇二六年春に開設される予定の新学部について、同大と旭川に公立「ものづくり大学」の開設を目指す市民の会(ものづくり大学市民の会・伊藤友一会長)の意見交換会が十一月二十八日夕、同大で行われた。

(工藤 稔)

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