「アイヌ神謡集」を著し、十九歳の若さでこの世を去った知里幸恵の生涯に思いをはせる集い「知里幸恵が歩いた道のり パート5」が十五日、ときわ市民ホール(五ノ四)などで開かれます。知里幸恵を歩く会(中島啓幸会長)の主催。

 知里幸恵は一九〇三年(明治三十六年)、アイヌ民族の首長の家柄に生まれました。すでに老人しか話せなくなっていたアイヌ語をよどみなく話したことから、言語学者・金田一京助のアイヌ語研究に大きく貢献しましたが、心臓病のため若くして他界しました。

 当日は二部構成。第一部(午後二時~三時半)は「幸恵さんの下校の通学路を歩く」をテーマに、北都中学校校門前(八ノ十六、旭川区立職業学校跡地)から北門中学校・銀のしずく記念碑(錦町十五、知里幸恵の居住地跡)までの約六キロを歩きます。

 第二部(午後六時半~八時半)は講演会。講師は、札幌在住のアイヌ伝統工芸伝承者、小川早苗さん。アイヌ文様の第一人者である小川さんが「刺しゅうから学ぶもの」のテーマで話します。またゲストには、元小学校教諭でアイヌ文化奨励賞受賞者の荒井和子さんを迎えます。小川さんとともにアイヌ文化について話す予定です。

 参加無料(知里幸恵記念館建設のための献金を募ります)。問い合わせは中島さん(090―6219―0091)へ。