img高砂酒造は二十六日、美瑛町平和で、三カ月間雪中に埋設して熟成させた日本酒を掘り出した。雪で覆うこの酒造法では、酒の温度が一定に保たれ、安定して熟成させることが出来る。

今冬の二月は気温の低い日が多く、また三月半ばからは一転して暖かい日が続いた。気温がマイナス二十℃からプラス五℃まで変化する中、雪中の酒は常にマイナス三℃から同一℃の状態を保っていたという。

現場で酒の出来を確かめた同社の西和夫工場長は「気温変化の幅が大きかったので心配しましたが、よく熟成しています。昨年は米の出来も良かったので、味はマイルド。香りも充分にあります」と美味さに太鼓判を押した。

純米酒は「雪中美人」(七百二十ミリリットル入り千八百七十四円)、また特別本醸造は「百夜小町」(同千五百六十七円)の銘柄で販売される。