三条買物公園角の川瀬ビル地下に貸しホール「三八ギャラリー」がオープンし、こけら落としの企画として今津秀邦さんの写真展「フィルムとの旅・江戸」が開かれている。
今津さんは先月、東京有明で開かれたカメラ関連のイベントに参加するため上京。その後一週間かけて都内を歩き、築地や六本木、新橋、両国、渋谷などの風景をスナップ撮影した。今展ではそのうち三十九点を展示している。
使用したカメラはフジフィルムの「クラッセW」というコンパクトタイプのフィルムカメラ。近年はデジカメが全盛だが、今津さんはフィルム、デジタルの両方を使う。「デジカメの画質に目が慣れたことで、かえってフィルムカメラの画質に新鮮さを感じます。デジカメでは写らない空気感、言うなれば”湿り気”を表現出来るのがフィルムならではの魅力。これはデジタルには越えられない壁です」と今津さん。
「フィルムそのものが自分と一緒に旅をし、思い出を一本の『モノ』として残してくれるのも、フィルムの良いところ。これもまた、CDなどに記録された『コピー』を画面で見るデジカメにはない魅力です」。気負わずに撮ったという今展の写真について、フィルムカメラの敷居の高さを感じさせず、誰にでも撮れるのだと思ってもらえるような作品表現をしたかった、と話した。
同展は十三日まで。午前十時~午後六時。
「三八ギャラリー」は写真、絵画、工芸、書道など各種の作品展示に利用できる。面積は三十・五七坪。壁面展示用のピクチャーレールやフックのほか、照明設備を備えている。申込予約は百八十日前から可能。料金は一日一万三千円(設備・備品使用料含む。六~八月と十一~三月は冷暖房日別途一日千五百円)。会議室としての利用も出来る。問い合わせは川瀬ビル(TEL22―1116 川瀬呉服店)へ。