十四日、旭川グランドホテルで札幌国税局長の玉川雅之氏の特別講演が行われた。テーマは『北海道の経済・社会と税務』。旭川中法人会、旭川東法人会の主催。札幌国税局長の講演は実に十一年ぶりで、会場は主催者側が用意した椅子席が不足するほど。三百八十六人が玉川氏の話に耳を傾けた。
玉川氏は東京大学法学部卒。当時の大蔵省に入省後、英国オックスフォード大学哲学・政治・経済学修士を経て、国税庁企画課長から昨年七月に札幌国税局長に就任した。
講演では大学在学中、進路に迷って留年したとき道内の牧場でアルバイトをし、「北海道の空気に触れたことで将来の方向性を決めることができた」と若い頃のエピソードを披露。それ以後、北海道をたびたび訪れていることや札幌国税局長に就任後、十回も来旭していることをユーモアを交えて話し、北海道は二十一世紀に大きく飛躍する素地をもっていると強調した。旭川についても「四季がハッキリとしており、冷涼の地であり空港も近いことから、研究機関やソフトウェアなど知的労働者が従事する産業の地に向いている」と力説。その後、おこなわれた懇親会にも関係者八十五人が参加した。
参加者の一人は「国税局長というとお堅いイメージがあったが、和気あいあいのうちに時間を過ごすことができた」と印象を語っていた。