img非行や犯罪をなくし、過ちを犯した人たちが再び社会の一員として立ち直る手助けをしているボランティア団体「旭川更生保護女性連合会」(叶内初子会長)が創立五十周年を迎えた。

二月十八日の記念式典には荒木孝則旭川保護観察所長や金田茂旭川地方検察庁検事正、松田治旭川刑務所長、西川将人旭川市長らが来賓として出席、吉村雅世旭川少年鑑別所長による記念講演がおこなわれた。また記念誌『手を携えて』も発刊された。

同連合会は一九五七年(昭和三十二年)に発足、現在旭川市内の六つの更生保護女性会で構成され、会員は約五百人。旭川刑務所や少年鑑別所、更生保護施設への慰問や運動会などの行事参加、加えて犯罪予防活動、各地区の小学校などと連携した子ども見守り活動などをおこなっている。

同会への入会は「会の趣旨に賛同し、綱領に基づいて活動できる女性であればどなたでも自由に参加できます。また特別な資格はいりませんが、ボランティアとして自主性や創造性、無償性が求められます」(叶内さん)という。年会費は千円。

img一度過ちを犯すと、立ち直りを誓った人でもなかなか社会が受け入れようとしない傾向があるが、叶内さんは「生まれたばかりの人は皆、善人です。それがその人の育った環境などのせいで犯罪に手を染めることになったのだと思います。誰かが支えることで、必ず立ち直れるようになります」と語る。

また「その人たちの立ち直りを支援するには多くの会員と、彼らが立ち直るまでの期間、援護するお金も必要となります。更生保護施設に入っている人が就職活動ひとつするにしても、移動に費用がかかりますし、食事代も必要です。最低限のお金しか手渡しませんが、会がこれを捻出するためにバザーを開いたり、寄付を募ったりしています。ご協力を頂けたら嬉しいです」と支援も訴えている。

寄付についての問い合わせは旭川保護観察所(TEL51―9376)内の旭川更生保護協会まで。また同会に関する問い合わせは事務局の藤田悦子さん(TEL36―1109)まで。