img「2008 日下・大武カムイミンタル塾」が二十三日、ロワジールホテル旭川で開かれ、市内経済人ら約百二十人が参加した。

経済評論家の日下公人氏と元国税庁長官の大武健一郎氏の二人は観光大使やラーメン村神社の総代を務めるなど大の旭川ファン。毎年、夏時期に二人による「カムイミンタル塾」が開催されている。今年は二人に加え、旭川医大の吉田晃敏学長も加わり、三人による講演と座談会がおこなわれた。

日下氏は「こんなにある旭川の底力・やる気」と題し、「日本の心、伝統、助け合いの精神は無限大の力。子どもと女性を対象とした日本産業は今後世界に通じる産業となる。旭川は神々しい大雪山の山々に囲まれた恵まれた環境の中にあり、これは旭川にとって大きな財産」とユーモアを交えて話した。

吉田氏の演題は「旭川を核とする『健康』推進革命」。旭医大が取り組んでいる国内初の遠隔医療について詳しく説明し、「医師不足から医療過疎が進んでいる状況下では、遠隔医療が大きな役割を果たしている」と多くの事例を映像を使って力説。また、医師不足に対応するために旭医大では定員の半数を地元枠としたことなど、大学の取り組みに触れた。

大竹氏は、旭川の医療に関わる集積度の高さを指摘して、「アジアの大金持ちたちは、病気になるとシンガポールに行く。旭川は医療特区を目指すべき。沖縄のようなリゾートは、アジアにたくさんあるが、旭川のような気候、豊かな自然、美しい街を持つ地域はアジア広しといえど、ここしかない」と力説。子どもたちに対する「おもてなし教育」の必要性にも言及し、リピーターを呼び込むために「まちを挙げて地域サービスの向上運動に取り組んでほしい」と訴えた。