img旭川竜谷高校(踊場公雄校長)で八月二十八日、昨年登校中に交通事故で亡くなった故・渡辺華菜(はんな)さん(当時二年生)の名を刻んだ交通安全常設掲示板「ハンナボード」の設置式が行われた。

渡辺さんは、昨年八月二十八日朝、登校中に豊岡六ノ六の信号機のない交差点で、左から走行してきた乗用車に跳ねられ命を落とした。渡辺さんの姿に気づくのが遅れた乗用車がそのまま交差点に進入してきたものだった。

こうした交通事故から子どもたちを守ってほしいと願う、華菜さんの父、渡辺隆裕さん(51)と妻の元子さん(48)の強い呼びかけで、一周忌にあたるこの日、同校体育館側に設置することになった。ボードは縦一メートル八十センチ、横四メートル五十センチ。

設置式では、生徒を代表して生徒会長の堀詩織さん(三年生)が「事故を通じて交通事故の恐ろしさ、命の重さ、尊さ、寂しさや悲しさを痛感しました。華菜が命をかけて伝えてくれたこのメッセージを無駄にしないよう、少しでも多くの人に伝えたい」とあいさつ。

その後、華菜さんが当時在籍していた合唱部の生徒十三人が歌手・森山尚太朗の合唱曲「虹」を歌い、生前を偲んだ。

設置式終了後、父・隆裕さんは「華菜がたくさんの人に愛されていたんだと思いました。高校に華菜という名が生きづいていて涙がでました。この取り組みを通じて事故がなくなるように願っています」と話していた。