img今年四月から改装のため休館していた旭川市博物館(神楽三ノ七、市大雪クリスタルホール内)が一日、リニューアルオープンした。改装されたのは常設展示場のうちの主に一階展示室で、「アイヌの歴史と文化」の展示とした。

同館では「北海道を越えてグローバルな交易をおこない農耕に従事していたアイヌ文化の多面性・多様性をわかりすく紹介するとともに、二千点にのぼる北方民族資料の公開、そして現代に生きるアイヌ文化をわかりやすく展示した」としている。

館内は全体が薄暗くなっており、展示部分にスポットが当たっている。当時の生活は模型の人物を使って表現、ポイントとなる展示には「ジオラマンガ」が配置され、絵でわかりやく解説している。また、天井から吊り下げられた大規模な半透明の紗幕にはアイヌの生活風景などが描かれ、雰囲気を醸し出している。

imgアイヌやサハリン・アイヌ、ウィルタ、ニブヒ、ギリヤークといった北方民族が使用した衣料や履物、木製の皿や器、儀式に使用した道具、楽器なども数多く展示されている。

昨年度の同館の入館者は約二万人。三月までの五カ月間で「昨年度と同数の入館者を目指している」という。

また、同館はリニューアルオープンに合わせて、十二月十四日まで「アイヌ工芸ペンシルバニア大学考古学人類学博物館ヒラーコレクション」を開催。伝統的アイヌの暮らしぶりを示す衣料や道具類、写真などの展示のほか、講演会、体験講座、ミュージアムライブなどをおこなう予定。

同館の入館料は大人三百円、高校生二百円、中学生以下無料。開館時間は午前九時~午後五時(入館受付は午後四時半まで)。第二・四月曜日と年末年始(十二月三十日~一月四日)は休館。詳しくは(TEL69―2004)まで。