img色鮮やかで立体感のある押花絵の五人展がギャラリー喫茶千繪莉(宮下通七・駅前ビル地下)で十月三十日まで開かれた。出展者は遠藤京子さん、岡田隆廣さん、松元祥江さん、畠山雅子さん、和泉田幸夫さんの五人。大小八十点の作品を出展した。

生きている時と変わらない美しい色の花や草が使われているこの作品群は、“押し花”のイメージとはまったく違った色彩をもっている。制作法は最も美しい時に花や草を摘み、それを変色しない独自の方法で保管。それを使って一枚の絵に仕上げるという。

img押花絵には全国にいくつかの流派がある。畠山さんらが属している流派ではフェルト布を土台とし、それに色付けや布、和紙などで自分のイメージに合ったキャンパスを作り、その上に花や草を載せて、真空状態にして抑え込み、額にはめて完成させる。

畠山さんは自宅の庭で種子から育てた花を素材とすることが多い。約三十種の花を育てている。

イメージを膨らませて使う花を決めることもあるし、保管されている花から絵の構想を錬ることもある。「キャンパスに向かうと、どうしたらきれいにかわいらしく花々を表現できるかを常に考えています」と語る。

畠山さんの押花絵歴は二十年ほど。上川町役場の観光案内係にいた時、観光客用に作った押し花がきっかけだった。その後、旭川の教室に通い出したのは一九九三年(平成五年)ころ。そこで現在五人展を開いている仲間と出会った。一緒に展覧会を開くようになり、今年で九回目を迎えた。

「こんなに長く続くとは思っていませんでした。来年の十回目も、一回目から開いている、ここギャラリー喫茶千繪莉で今年と同じ十月下旬ころに開催したいと仲間と話し合っています」と畠山さん。五人は今から作品の構想をあれこれ練っているという。